
ドイツ修道院医学について
ドイツ修道院医学はヨーロッパの修道院医学の一部であり、中世時代6世紀から12/13世紀までの修道女や修道士によって使われた医療方法です。 基本的に中世医学であります。西洋修道院医学の源はイタリアの聖ベネディクト修道会にあり、中世ヨーロッパの病院事業はほぼすべて修道院の果たす役割でした。

ドイツ修道院医学の主な柱はフィトセラピ・薬用植物療法=PHYTOTHERAPIE(フィトセラピ)でした。修道女、修道士の薬草、薬であったハーブやスパイスについての知識は今も大学の研究者を驚かせています。その当時、古代ギリシャの医師ヒポクラテスの教えも、翻訳され、中世ドイツを含めて、修道院医療関係者にヨーロッパで広く使われていました。
和独マガジンを見ます
修道院医学の土台はヒポクラテスの「四体液説」であり、その説とは、「血液、粘液、黄胆汁、黒胆汁」の4種類を人間の基本体液とする体液病理説でした。
修道院医学は人間の『全て=Körper+Geist+Seele』・『体+精神+意識』をケアする医学であり、心の悩み、栄養状況、体の状態を見て、人間が健康で生活できるようなアプローチは「予防医学」に近い医学でした。
ドイツの修道院医学の分野
① 心のケア・スピリチュアルケア・精神医学 →
SEELSORGE
② 薬草学 →
PHYTOTHERAPIE
③ 手技療法 →
MANUELLE THERAPIE
④ 栄養医療法 →
ERNÄHRUNGSTHERAPIE
⑤ 運動医療法 →
BEWEGUNGSTHERAPIE
⑥ 温熱療法 →
THERMOTHERAPIE
⑦ 概日リズム・自己管理医療法 →
ORDNUNGSTHERAPIE=NACHT-TAG-RHYTMUS
⑧ 水治療法→
HYDROTHERAPIE=WASSERHEILKUNDE(19世紀・クナイプ氏の水療法)
【修道院医学=KLOSTERMEDIZIN】は科学的な歴史研究・医学の歴史研究の定義であり、医学の進歩の大切な一部で、代替医療法ではありません。 ドイツの宗教的なカリズマだったヒルデガルト・フォン・ビンゲンの’ヒルデガルト医療法’という医学や医療方法は中世修道院医学と同じです。

1231年と1243年の間に神聖ローマ皇帝・フリードリヒ2世によって、法的に医師制度と薬剤師制度が設置され、修道院の役割は主に「薬」の方にシフトしました。

ドイツ語 ”Erst das Wort, dann die Pflanze, zuletzt das Messer.” -Asklepios, alt-griechischer Gott der Heilkunst
日本語:医療の順番:1言葉、2植物、最後はメス (刃物)。-アスクレーピオス、古代ギリシア神話の医学の神
英語:”First the word, then the plant, and lastly the knife.” -Asclepius